人材活躍アートセラピストの阪本眞基子です。
今日は女性管理職育成にあたって必要な要素としてライフチェンジ支援について考えてみたいと思います。

女性のライフチェンジ

女性が管理職になりたくない理由として「仕事と家庭の両立が困難」というのがあります。

多くの女性は、出産、育児、ご主人の転勤、介護などの外部的要因によって、自分のキャリアを考え直すという時期を迎えます。

私はこれをライフチェンジと呼んでいます。


パーソル総合研究所の調査に興味深い内容がありましたので、ご紹介します。

ワーキングマザー調査 – パーソル総合研究所 (persol-group.co.jp)

育児期に離職した正社員女性の約6割が、出産後も働き続けたいと思っていたことが明らかとなった。
出産を機に辞めたいと思っていた専業主婦志向は2割のみ。


「子どもがいて正社員として働き続けている女性」で、ワークライフバランスがとれていると回答したのは49.7%。
一方、「子どもがいて正社員を辞めた女性」で、離職した職場でワークライフバランスがとれていたと回答したのは26.7%。

23.0ポイントの差があり、ワークライフバランスは就業継続に影響する。

ワークライフバランスには「仕事と家庭の両立に対する理解」「適切な仕事量」「裁量性」が影響しており、企業はこれらに配慮すべきである。

<ワークライフバランスがとれていないワーキングマザーの約5割が、上司に仕事量を調整して欲しいとの希望を伝えていない。

仕事を抱え込み、相談せずに辞めてしまう可能性がある。
上司が適切なコミュニケーションがとれるような関係性を築き、個々の状況にあわせて仕事量を調整していくことが望まれる。


この調査は2019年に行われているので、その後、企業の取り組みも進み、働き続けやすい環境が整ってきていると思います。

それでも、この調査結果から、外部要因による変化を受け入れるために自分のキャリアを考え直す必要に迫られた女性たちの心の葛藤を感じます。

残念で仕方がないのは、「ワークライフバランスが取れていないワーキングマザーの約5割が調整して欲しいという希望を伝えていない」点です。

人事担当の皆さんは、このことをどのようにお考えでしょうか。
みなさんの会社ではこういうことがないことを願います。

もちろん本人が声をあげるべき問題かもしれません。
しかし、私はこういう変化の時期を迎える人の心のサポートをすることで、選択肢が増えたり、結果がかわったりすることもあると思います。

きっと本人は、あくまでもプライベートの問題であり、会社や仕事上のことではないので、相談しにくい気持ちをもっていたと思います。

自己理解・本当の気持ち

人生の選択をする場合、まず自分と向き合う自己理解が必要です。
自分がどうなりたいのか、どんな風に働きたいかなど、その人たちはきっと悩みます。

結論を出すには時間がかかったはずです。

そんな時にアートの力を活用していただくことをお薦めします。

アートセラピーの手法の中に風景構成法というのがあります。
参考:風景構成法とは?その目的や実施方法、解釈と実施事例を解説

日本の精神科医である中井久夫先生が考案された1枚の紙に風景を描いてもらうという芸術療法であり、心理検査でもあります。

風景構成法で描いた絵では、その時々の心の状態(過去の執着、未来の展望など)と本来その人がもっている自分らしさ、ペルソナなどを読み取ることができます。

自分では気がつかない潜在意識の中にある本当の自分の願望や欲求を理解することができます。

キャリアコンサルタントが働く人のキャリアを支援するように、アートセラピストは生きる人たちの生き方をサポートします。

こういうサポートが企業で働く人の心を健康にして、モチベーションや生産性の向上にも役立つことを願っています。

女性管理職を育成する上でも避けては通れないライフチェンジに対して、アートがお役に立てれば幸いです。

 

研修メニュー – ビジネスにアート発想を! (moreplus-with.com)

 

 

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