人材活躍アートセラピストの阪本眞基子です。
皆さんは、アートセラピストという職業をご存知でしたか?
「アート」+「セラピスト」という言葉からイメージを膨らませて想像していただいたと思います。
アートセラピストの仕事
13歳のハローワークでは、アートセラピストは次のように説明されています。
絵画や造形などの芸術活動を通して、心のケアをサポートする。
アートセラピーは芸術療法とも言われ、言葉を使わずに、絵画や造形に触れながら、自分の感情や感性を自由に表現していくという心理療法のひとつ。
精神科医や臨床心理士などが治療に取り入れているが、専門のアートセラピストは少ないのが現状だ。
子どもから高齢者まで、また精神に障害のある人からほんの少しストレスを感じている人までニーズは幅広く、絵画教室、幼稚園、老人ホームなどアートセラピストが活躍できる場も増えつつある。
なんとなくイメージしていただけたでしょうか。
正直、私も自己紹介で、アートセラピストについての説明にちょっと悩みます。
それはアートセラピーにはいくつかの分野があるからです。
アートセラピーの4つの分野
アートセラピー(絵画療法)は、比較的新しい学問のジャンルに入ります。
この30年間、海外では、アメリカやドイツ、イギリスなどを中心に各国で取り組まれ、展開してきました。アートセラピーは、精神医学領域の治療的または診断的手段としての研究が一つ大きな分野としてあります。
2つ目には、絵を描くだけで治療的な効果があるという取り組みが、世界的な大きな潮流としてあげられます。
3つ目は、精神科の患者さんたちの社会復帰や生活支援を応援する試み、
4つ目は、患者さんや天才の画家たちの病碩学(パトグラフィー)という分野で、天才の芸術家たちの作品を病理と重ね合わせながら研究する領域も大きく広がっています。
参照:オーロラ・アートセラピーとは|アートセラピスト養成スクール オーロラ (aurora-arttherapy.com)
皆さんがイメージされていたのはどの分野でのアートセラピーの活用でしょうか。
アートセラピストの役割
私はアートセラピーを含めたアートの力を働く人の心の健康と生き方支援の研修として活用しています。
アートセラピーは白雪姫の物語にでてくる真実を映し出す魔法の鏡のようなものです。
白雪姫のお話では、世界で一番美しい人は誰?と聞かれた鏡が、本当に世界で一番美しい人を映し出します。
この時に、鏡に質問した本人は、自分が映し出されると思っていました。
でも、鏡は一切忖度なし。
アートセラピーも同じです。
本人は「特に悩みなんかありません」と言っても、アートの力で潜在意識を覗いてみると、心のどこかに不安を抱えていたとか、そういうことが浮き彫りになってしまいます。
そのための手法はいろいろあるので別の機会にお話しますが、心のさまざまな意識レベルが表れます。
表れた色や形を解釈して、ご本人とのコミュニケーションの中から悩みや問題の解決を図り、作りたい未来を一緒に作っていくことができるのがアートセラピストです。
毎日、悲しい報道を多く目にしますが、こういう時代の中でもしなやかな心で、いきいきと働く人が増え続けることを願って、アートの力で企業の健全な人員計画に貢献することを目指しています。
